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英文を読むなら“意味の塊”で!「スラッシュリーディング」の勉強法

2023年11月7日(火)
宮園 順光(みやぞの よりみつ)
今回は、英語の文章を理解する際に役立つテクニック「スラッシュリーディング」について紹介します。

はじめに

英語を学ぶ際に、日本語との違いに戸惑うことがありますよね。その大きな原因の1つに「語順の違い」があります。英語の文法や語順は日本語とは異なり、英文をそのまま日本語に訳そうとすると日本語が不自然に聞こえて、理解が難しくなることがあります。

しかし、英語の文章を“正しい”日本語に翻訳する習慣がついてしまうと、英文を理解するのに時間がかかってしまうことがあります。

このような問題に対処するために、効果的な学習法の1つが、今回紹介する「スラッシュリーディング」という勉強法です。スラッシュリーディングは英語の文章を理解する際に役立つテクニックで、特に英文を日本語の語順で翻訳する癖を防ぐのに役立ちます。この方法を使えば、英語の文章を迅速に理解できるようになります。

英語と日本語の語順の違い

スラッシュリーディングの勉強法を見ていく前に、まずは英語と日本語の文章構造の違いを理解しましょう。この違いが理解できていないと、そもそも語順の違いとはどういったものか気付かない状態でこの勉強法を行うことになります。

違いが分かるように、以下の英語の例文を使って見てみます。

We went to Sapporo yesterday to eat fresh sushi.

この文を日本語に訳すと、以下のようになります。

昨日、私達は新鮮な寿司を食べるために札幌へ行きました。

英語と日本語の訳を比較すると、情報が置かれている順番が異なることが分かります。違いを分かりやすくするために、数字を使ってみましょう。

Wewent to Sapporoyesterdayto eat fresh sushi.
③昨日、①私達は ④新鮮な寿司を食べるために ②札幌へ行きました。

英語が①→②→③→④だとした場合、これらの情報(語句の順番)を日本語の順番に並び替えると、③→①→④→②になっているのが分かりますよね。

必ずしも毎回大きく変わるとは限りませんが、基本的な英語の文型と日本語の文型はかなり違うため、今回の訳のようにきっちりとした日本語に訳した場合、これだけ情報の位置が変わる可能性があります。

英語の文は①→②→③→④と進行しますが、日本語に翻訳すると③→①→④→②となります。この違いが何度も文を行ったり来たりして意味を確認する「戻り訳」の原因となり、英文を理解するのに時間がかかることにつながっているのです。

スラッシュを入れる場所

スラッシュリーディングは、英語の文章を理解するための実践的な方法です。この技術を使うと、英文を“正しい”日本語に訳すことなく、意味をスムーズに理解できるようになります。

先ほどの英文にスラッシュを入れて、意味の塊で区切ってみましょう。

We went / to Sapporo / yesterday / to eat fresh sushi. /.

これを、意味の塊ごとに前から日本語に訳して理解しましょう。

私達は行きました / 札幌へ / 昨日 / 新鮮な寿司を食べるために /

いかがですか。確かに日本語としては不自然な語順になっていますが、意味はちゃんと理解できましたよね。Eメールや書類を翻訳するのであれば、自然で奇麗な日本語に訳す必要はありますが、会話を理解する上では自分さえ正しく内容を理解できるのであれば問題ありません。

スラッシュリーディングを通して、聞こえたり、書かれている英文を前から意味の塊ごとに理解することで、「戻り訳」をしなくても良い状態にできるようになります。

スラッシュリーディングができるようになるためには、スラッシュを入れる場所を知る必要があります。そこで、スラッシュリーディングの実践法をお伝えする前に、まずは文中のどこにスラッシュを入れると良いのか見ていきましょう。

・句読点の後
一番分かりやすいルールで、コンマやピリオドといった句読点の後にスラッシュを入れることができます。
It was a good idea, / so we decided to go with that.

・前置詞句の前
inonatといった前置詞の前にスラッシュを入れることができます。
We didn’t see the laptop / on the table.

・関係代名詞と関係副詞の前
whichwhatwhowhereといった関係詞の前にスラッシュを入れることができます。
I talked to the man / who was standing at the door.

that節の前
that節がある場合、その前にスラッシュを入れることができます。
He told me / that I had to buy a ticket.

to不定詞の前
to不定詞の前にスラッシュを入れることができます。
Mr. Smith called me / to tell me about the meeting.

・接続詞の前
andsobutbecauseといった接続詞の前にスラッシュを入れることができます。
I didn’t know about the presentation, / because I didn’t receive an email.

・主語が長い場合にはその後
主語が長くなっている場合には、その後にスラッシュを入れることができます。ただし、前述した他の目安が含まれている場合は、そこで切ることも可能です。
The English book written by John Smith / was sold out.

・長い目的語や補語の前
長い目的語や補語の前にスラッシュを入れることができます。
We decided to borrow / the warm blue coat left on the table.

これらの場所はあくまで目安なので、参考として覚えておいてくださいね。ちなみに、慣れてくるとスラッシュは感覚的に入れられるようになります。

スラッシュを入れる場所は理解できたでしょうか。ここからは、実際にスラッシュリーディングをどのように行うのか見ていきましょう。

スラッシュリーディングの実践方法

ステップ①:練習するスクリプトの準備
最初に、スラッシュリーディングを実践するために英語のスクリプトや記事を用意します。どのようなスクリプトを使えるかは後述しますが、それを使ってスラッシュリーディングの練習を行いましょう。

ステップ②:斜線(スラッシュ)を入れる
既にお伝えしたスラッシュの入れ方を参考に、文が意味の塊になるようにスラッシュを入れていきます。初は少し時間がかかるかもしれませんが、慣れると感覚的に入れられるようになります。

ステップ③:文を前から理解する
文を意味の塊で区切ったら文を頭から読み進め、塊を日本語で理解します。最初は日本語に訳しても良いですが、日本語にしなくても理解できる部分は英語のままで進めていきましょう。最終的には英語を英語のまま理解できるようになれば理想的です。

ステップ④:不明な単語や表現を理解する
ステップ③で文を前から理解する際に、意味の分からない単語や表現が出てきたら、その段階で調べて理解します。理解できない要素があると、スラッシュリーディングの効果が低下します。日ごろから徐々に語彙力を増やしておくと良いでしょう。

ステップ⑤:反復練習を行う
スラッシュリーディングは練習と反復が上達のカギとなります。スクリプトは一度やって終わりにしてしまうとあまり効果がありません。同じスクリプトを使って、何度もスラッシュリーディングを行いましょう。また、スラッシュリーディングを継続していくことで英語のレベルも上がるので、理解度に合わせて徐々にスクリプトの難易度を高いものに切り替えていくと良いでしょう。

ステップ⑥:リスニングの活用
英語のスクリプトでスラッシュリーディングを練習すると同時に、耳で聞いた情報も前から理解できるように練習しておくことがおすすめです。スラッシュリーディングを行ったら、音源があればそれも聞くようにしましょう。

今回紹介したステップを実践することで、少しずつスムーズにスラッシュリーディングを行えるようなります。これを継続していくことで、英文を前から理解する能力が向上します。自信を持って英語を読んだり、聞き取れるようになるために積極的に取り組みましょう。

スラッシュリーディングを行うための教材

最後に、スラッシュリーディングを実践するために、どのような教材が適しているかお伝えします。以下がおすすめの教材です。自身に合うものを選ぶようにしましょう。

  • 初心者向け:それほど難易度が高くない英語の本や英語記事、短い会話スクリプトを使用します。読んでみて、自分自身が理解しやすいと感じるものがおすすめです。
  • 自己啓発を目的とする人向け:自分が興味のあるトピックに関連する英語記事やスクリプトを選ぶことで学習が継続しやすくなります。趣味や関心がある分野のものを探しましょう。
  • TOEIC受験者向け:TOEIC公式問題集のPart3やPart4のスクリプト、Part7の文書を活用することもできます。音源も利用すれば、リスニングスキルの向上に役立ちますね。

おわりに

スラッシュリーディングは、英文を効果的に理解するための方法であり、特に「戻り訳」のクセを防ぐのに役立ちます。英語学習において文章の理解に時間がかかると感じる場合は、ぜひスラッシュリーディングを試してみてください。

この学習を習慣化することで、英文を前から理解する能力が向上し、英語を理解するためにかかる時間が大幅に短縮されます。

著者
宮園 順光(みやぞの よりみつ)
株式会社グローレン
株式会社グローレン 取締役。小学校〜高校卒業までをベルギーで過ごす。上智大学を卒業後、大手英会話スクールにて7年間教務主任として多くのクラスを担当。外国人講師の指導にも従事。マンツーマン英会話教室の代表を経て、2014年から現職にて語学プログラムの総監修を務める。これまで1万人以上にレッスンを提供。TOEIC990点、英検1級。

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